USB(Universal Serial Bus)はパソコン、スマートフォン、デジカメなどの情報機器、周辺機器の間でデータを転送するための接続規格である。データ転送の実効速度はUSB2.0で 300Mbps、USB3.0で1Gbps程度であり、USBホストとUSBデバイスとの間でパケットを交換する。下図はその信号波形の例で、信号がHからL、LからHへ変化したときは0、信号がHでもLでも変化していない場合は1を表すNRZI(Non Return to Zero Inversion)方式で符号化して通信が行われている。

USB2.0 Type A オス

SOFパケットの「DATA+」信号の例(サイトUSBより引用)

1 Chromecastへの給電とサイドパネルUSB端子への接続
 ChromecastはダウンロードしたコンテンツをHDMI出力するが、その電源をマイクロUSBから供給する。カーナビ NR-MZ200 にはUSBコネクタが1本のみあり、iPod(iPhone)またはUSBメモリを接続して内部の音楽や動画を再生できる。まずは、カーナビ同梱USBケーブルからサイドパネルのUSB端子へ接続しながらChromecastへ給電するためにカモンの「USB分配ケーブル」なるものを入手して中継させたが、ChromecastのマイクロUSBが単なる電源コネクタでなく信号線も繋がるようで、カーナビから複数デバイス接続を示すエラーメッセージが表示された。そこで、今度は「USB電源分岐ケーブル」を取り寄せて交換し、「USB分配ケーブル」はメス-メスの延長ケーブルとして流用した。そして、Chromecastへの給電しながらサイドパネルUSB端子に差し込んだUSBメモリやiPhoneのコンテンツを利用することができるようになった。
 ただ、ごくたまにChromecastが起動時にWi-fiにうまく接続できないことがあって再起動したいときがあり、簡単にChromecastの電源のOn/OFFが行えるよう、スイッチケーブルをさらに間に入れ、動作試験後、Chromecastとともにこれら接続ケーブルを全てオーディオパネル内に埋め込んだ。以下がその接続の様子である。



2 トヨタ純正USB/VTR接続端子への接続

USB端子基板セット(Amazonから調達)
 次に納車時からトヨタ純正ナビと合わせてアームレスト付近に設置されていたUSB/VTR接続端子への配線を行った。純正ナビへのUSB接続コネクタは特殊な形をしているので、USB端子基板セットを調達し、USBのオス、メス端子のものと合わせて接続ユニットを自作した。下図が接続の様子である。
 アームレスト下のUSB/iPod接続端子への接続は完了し、動作試験もOKだったが、接続ユニットにサイドパネル端子へのケーブルも接続すると、両方とも端子に何も接続されていないのになぜか例の複数デバイス接続エラーが出た。USB延長ケーブルのトータル配線長が長くなりすぎたのであろうか。USBハブが接続できないので、両端子は排他利用するつもりであったが、結局、サイドパネルの方の端子の接続を外した。



3 USB切替器の導入実験(失敗!
 それではと、ナビサイドパネルとアームレスト下のUSB端子を切り替えて接続し、USBメモリとiPhoneとの接続を切り替えたり、また、iPhoneとナビとの接続失敗時の再接続ができるようにと、USB切替器と変換ケーブル(A Type-B Type)2本を購入し接続してみた。うまくいけば、切替器のボックスの蓋をはずしてナビ上の空間に組み込むことを目論んでいたが、結果は失敗。切り替えてもiPhoneがUSBを認識せず再接続されないのだ。何度も接続は点検したが、原因は不明。結局、サイドパネルの方の端子の使用はあきらめ、切替器ははずした。現在は、ナビとアームレスト下の端子を直結して車載iPhoneは常時接続とし、USBメモリを使いたいときはそれを臨時に外している。



USB切り替え実験











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