50プリウスの前に使用していたのはやはりプリウスで20型の10周年記念モデルである。ナビはメーカーオプション(以後MOPと表記)のものが標準でついていて、当時その機能にたいへん満足していた。後退時には画面にステアリングに連動したガイド線を表示してくれるし、音声で行き先設定やエアコンの制御、ラジオの選局や音量調整、そして、CDから音楽をHDDにダビングし、曲名やアーティスト名(ここで重要なのはその「ふりがな」)をデータベースから(データベースになければ携帯電話でG-BOOKサイトから)取得すると、たとえば「中島みゆきの地上の星」と話すことで音声認識によって曲を検索し再生してくれていたのだ。先進的技術を堪能して毎日の通勤の運転がたいへん楽しかった。 時は流れて、50プリウス契約時のナビ状況を調べて愕然とした。トヨタ純正の最新ナビからあの便利な「曲名」や「アーティスト名」+「曲名」での検索機能がなくなり、アルバム名やアーティスト名でしか音声で検索できなくなっていたのだ。で、トヨタのサイトからナビの過去の取説を順次ダウンロードしていって、2010年モデルには曲名検索が残っているのを知り、このナビを選んだ次第である。あと、50プリウスには購入時点でメーカーオプションがなく、付けられる9インチは高い割に型遅れの低解像度のものしかなかったのも理由のひとつで、車検時などでいいナビが出ていたら交換しよう、それまでのつなぎとしようと考えたのである。 さて、ナビ取り付けは、この時点ではノウハウがなかったので、ディーラーにお願いしたのだが、以下はその際に要望した留意点である。 (1) アルパインのステアリング連動バックガイド線表示ユニットを接続する。 → 20型で慣れた連動ガイド線をユニット内でカメラ画像に描画するので、将来社外ナビに変えても安心。 (2) 地デジのフィルムアンテナは目障りな運転席側のフロントガラスには貼らない。 → 感度不足を心配したが、私の運転範囲内ではほぼ良好に受信できた。 (3) USB/iPod対応ケーブルはこのナビ販売当時のものを取り寄せる。(iPhone4S対応) → DOCコネクタ/USBとミニプラグをiPhone4Sと接続することで、動画の再生もナビのメニューから指示できた。 (動画の方はアナログ接続で、トーク番組などでは音声にエンジンノイズが混じって聞こえるのが残念だった。) (4) TVキットを付ける。 納車後はさっそくG-BOOKの設定を行い、CDタイトル情報を取得したりして、音声による曲名検索を試した。20型MOPナビと違って、検索後すぐ曲再生はしないで一旦検索結果を画面に表示し、複数見つかれば選択できるようになっていたが、それほど複数候補が見つかるわけでもないので、音声による曲検索の使い勝手は20型の方がよかった。しかし、新たにきれいなTVの受信、DVDの再生、SDやUSBの音楽再生、iPhoneの音楽・動画再生とオーディオ機能が充実し、音声によるルート設定も全く問題なく、毎朝のエンジン始動時には、機械音でない女性の声で「おはようございます。今日は○○の日です」、仕事から自宅に帰ると「お疲れ様でした」と話して疲れた心を癒してくれ、楽しいカーライフを過ごすことができた。 こうして、いろいろとこだわりを持って装着・愛用してきたナビだが、2年半愛用する中で、しだいに「音楽をもっといい音で聞きたい」という思いが大きくなっていった。 |